「泥棒に入られるリスク」が高いのはどっち?

 

感覚的には、マンションのほうが泥棒が入りにくいんじゃないか、と思いがちですが…。本当でしょうか?

警察庁の統計「侵入窃盗の発生場所別認知件数(平成24年)」によると、「一戸建住宅が38.1%、3階建以下の共同住宅が14.0%、4階建以上の共同住宅が4.9%」となっており、比較的、マンションのほうが件数は少なくなっています。とはいえ、20%近い件数が発生しているんですね。

一戸建てのほうが、一階に開口部(窓やドア)がたくさんありますし、二階へだって簡単に上がれちゃいそう。それなのに、窓やドアが少ないマンションなのに空き巣などに入られる率も、それほど低くはならないのはどうしてでしょうか。

実は、泥棒の「侵入手口」にそのヒントがあります。同じく、警視庁の統計で、侵入手口のデータが公開されています。これを見ると、一戸建ては「表出入口」、つまり玄関から侵入されるケースは低いに対し、マンションでは「表出入口」から侵入された割合が非常に高いのが分かります。つまり、住み手の慢心や不注意による、戸締まりのし忘れが多い、ということ

インターホンなどを押して反応がなく、ドアを開けてみたら鍵が掛かっていなかった、ということで泥棒は簡単に侵入できてしまう、というケースが多いのですね。

そうは言っても、マンションのセキュリティー対策は一戸建てのそれ以上。

随所に防犯カメラがあったり、一階の集中インターホンのエントランスで関係者以外を遮断していたりと、一戸建てではあり得ないほどの設備が整っています。加えて、中層階のほうが泥棒が逃げにくいなどの特徴をとらえて、賢い部屋選びをしている方も少なくありません。

時間帯によっては一戸建ては敷地内に死角ができますが、マンションの通路は比較的どの時間帯でも複数の方が通ります。勝手口があるわけじゃないですし、窓も少ない。外からの侵入経路は、マンション世帯の方が少ないはず。

こうして比較してみると、やっぱりマンションのほうが安心なような気がしてくるのですが、そこはやはり人間。結局、不注意で泥棒に入られてしまうんですね。マンションに住むなら、備わっているセキュリティーに甘えるのではなく、きちんと「心のセキュリティー感覚」を培って、大切な資産を守るよう心掛けたいものです。

 


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ilodolist編集部

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