マンションならではの危険性、出窓回りは安全ですか?

マンションから幼児が落下する事故があとを絶たない

5月25日、6階建てのマンションの6階にある出窓から、1才のお子さんが落下して亡くなるという痛ましい事故が起こりました。

このようにマンションの高層階から小さなお子さんが落下する事故はあとを絶ちません。なぜこのような事故が起きてしまうのでしょうか。

 

キーワードは「足がかり」

事故当時、お子さんはお母さんと出窓近くに置いてあるベッドで昼寝をしていたそうです。ニュースなどで事故が起きたときの状況を詳しく解説していたので、それをもとに図を起こしてみました。

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それによると、昼寝をしていたのは出窓のそばにおかれたベッドで、そのベッドは床から55センチあり、ベッドからベッドのヘッドボードまで22センチ、ヘッドボードから出窓台へ22センチの段差があったようです。お子さんはそれらを足がかりとして、床から99センチの高さがある出窓台に上ったと考えられます。

出窓の窓は開いており、網戸は閉まっていたはずなのに、気が付いたときにはその網戸の網がはがれていたとのことです。網戸がお子さんの重さに耐えきれず破れてしまったのでしょう。

しかしここでは網戸の強度に言及するというよりも、床から99センチもある出窓台にお子さんが乗っかることができたこと、つまり「足がかり」があったことに注視すべきでしょう。

落下事故の現場には、必ず「足がかり」があります。ベッド、ソファー、おもちゃ箱……窓際にあるあらゆるものが足がかりになる可能性があります。小さなお子さんのいるご家庭では、まずはこの足がかりの有無を今一度確認していただきたいと思います。

 

窓が開かない工夫を

もう一点、気になることは「窓が開いていた」ということです。自然通風がここちよい季節になり、開けておきたい気持ちはわかりますが、小さなお子さんが落下する可能性のある窓には、何かしらの落下防止対策が必要です。

一つの例として窓ストッパーがあります。窓ストッパーとは、既存の窓枠に取り付ける補助錠のようなもので、防犯対策としても役立ちますが、少し開けた状態で簡易ロックをかけることもできます。もしお子さんがカギの開閉ができるようであれば、カギを抜いてしまえる構造のものもあります。

窓ストッパーは一個数百円からあり、ホームセンターや通信販売で購入することができます。お手軽にすぐにできる対策のひとつです。

 


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