マンション修繕積立金の増額幅を大幅に圧縮できたワケ
2025/01/06
顧問先のマンション(千葉県 51戸)では、設置から20年経過した集合インターホンに不具合が発生し、複数の住戸においてインターホンの画面が映らない等のトラブルが相次いで発生しています。
そのため、今期理事会にて、インターホン設備一式を更新する工事を発注することになりました。
この工事では、総額で1千万円ほどの費用がかかるのですが、
管理組合にとって嬉しいコスト削減のオマケがつきました。
このマンションでは、竣工以来、パナソニック電工の「エミット・マンションシステム」が全戸に導入されており、その利用料ならびに設備保守の費用として年間約50万円強を支出しています。
このシステムには、不在時に訪れた来客の画像、火災等の警報、宅配ボックスへの着荷情報、居住者の帰宅時間などを居住者に通知する機能を備えており、各居住者は登録したメールアドレスで随時情報を受信することができます。
しかしながら、このシステムの提供者である「パナソニック」が、スマートホン専用のアプリを開発し、無料で提供するようになったのです。(下図参照)
そのため、このアプリと連携可能な無線LAN機能付きのインターホン(パナソニック製品)に更新すれば、このシステムを解約してもほぼ現状どおりの機能を利用できることがわかったのです。(ただし、宅内にインターネット環境および無線LANルーターの設置が必要。)
そのため、居住者にこのシステムの解約とスマホ用アプリ利用への移行について、事前にアンケートを実施したところ、特に反対がなかったため臨時総会を上程し、先日無事承認されました。
インターホン設備の耐用年数は、15〜20年といったところですが、現在の利用料とシステム保守費(合計50万円強/年)の負担がなくなるため、今回の工事費用もこのコスト削減効果で概ね回収できる見通しとなりました。
この管理組合にとっては、「予期せぬ幸運」に巡りあえた感じですね。
<参考記事>
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