マンションの「24時間換気システム」が意外に使われないのはなぜ?

マンションの「24時間換気システム」。現在では、ほとんどの新築マンションで採用されていると思います。

これは、ユニットバスにある浴室換気乾燥機を24時間運転して排気をする一方、各部屋にある給気口から新鮮な空気を仕入れるというシステムなのですが、居住者が日常生活の上で感じる不満が災いして、あまり活用されていない実態が見受けられます。

 

まず、給気の面ですが、マンションの給気口は一般的にリビングや洋室などの居室についています。各居室から「新鮮な空気」を入れることで換気システムを確立しているのですが、1つだけ欠点があります。

それは、冬には「外の冷気が部屋の中へ入ってくる」ということです。せっかく暖房で部屋を温めても、冷気が入ってきたら効果は台無しです。

特に窓側にベッドを置いている場合、就寝時に冷気が横切ろうものなら、寝るどころの騒ぎではなくなり、つい給気口を塞いでしまいがちです。

また、「給気口」の重要性を理解している人が一般的にはそれほど多くないので、一度閉じられた給気口は二度と開けられることはないでしょう。

 

一方、「排気」の面ですが、一番のネックとなるのが「電気代」と「騒音」です。

特に、24時間稼働し続けている浴室換気乾燥機の「換気性能の効果」と「毎月の電気代」を天秤に掛けた場合、ほとんどの家庭では「電気代の節約」を優先するのではないでしょうか。

さらに、夜静まり返った部屋の中で「ブーン」と鳴り続けている浴室換気乾燥機の音が気になり出すと、つい換気スイッチをオフにしてしまうことも少なくないようです。

ただ、マンションは本当に気密性が高い建物のため、特に夏や冬の時期でエアコンに頼っていると、空気が循環されずに淀んだ空気が充満しがちなのは確かです。

マンションにお住いの方は、お部屋の中を点検して換気システムがちゃんと機能しているか、確認してみてはいかがでしょうか?

 


T.M

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投稿者プロフィール

建築現場の現場監督。会社に入ってもう15年、現場の裏側もいっぱい見てきました。プライベートでは転勤に次ぐ転勤で結婚して8年で6回引越しした後に新築マンションを購入。建築現場のプロとして、また現役のマンションユーザーとして、マンション関係の話題について「本音」を交えてお伝えしています。Blog

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