インフレのご時世でも、マンション管理委託費が3割削減できるワケ
2023/09/04
先日、顧問先のマンションで、住戸鍵の紛失事故が発生しました。
その経緯は以下の通りです。
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■ マンションの居住者から、「夜間に空き家になっているはずの部屋(現在不動産業者が所有しており、転売のため営業中)に人がいる気配がする」との申し出があった。
■ 管理会社を介して所有者である不動産業者に確認したところ、約1週間前にゴミ置き場付近に設置しているキーボックス内の住戸鍵が失くなっていたことが判明した。
■ 不動産業者からのヒヤリング結果は、以下の通り。
・ キーボックスの暗証番号は2ヶ月に1回変更している
・ メンテナンスの為、月に1回清掃等を行うが、夜間に訪問することはない。
・室内の内見は日中のみ7で、夜間は実施しない。
・内見希望の業者からの連絡で鍵の紛失を知ったが、その4日前は鍵があることを確認している。
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つまり、マンションの一室を転売目的で取得した不動産業者が、購入検討者(仲介業者を含む)の室内見学用にキーボックスを敷地内(セキュリティ対象外)に設置したところ、その中に収納されていた住戸鍵がいつの間にか無くなっていた、ということです。
本件で問題なのは、「キーボックスにあった鍵がこのマンション専用のものであることが認識されていることが確実」という点です。
そのため、第三者がオートロックのセキュリティ内に自由に出入りできる可能性が高いわけです。
以上の状況を踏まえて、理事会で今後の対策等を検討した結果、次の通り方針を決めました。
(1)今後、敷地内にキーボックスを設置することを禁止する。
(2)鍵が見つからない場合は、オートロックのセキュリティにも影響が生じる恐れが高いため、以下の費用を当該不動産会社に請求する方針とした。
・集合玄関ならびに通用口のシリンダー交換費用
・各住戸の玄関鍵(シリンダーを含む)の交換費用
(3)その後、鍵が見つかった場合もその経緯を確認した上でシリンダーの交換を実施するか改めて協議する。
オートロックの集合玄関キーと住戸の玄関キーは一体型になっているケースが一般的なので、集合玄関のシリンダー自体を別のものに交換した場合、結局全住戸の鍵(シリンダーも含む)も交換する必要が生じます。
その費用は紛失した本人に求償するとしても、交換にかかる手間だけでも煩わしい・・。
決して他人事の話ではありません。
少なくとも、敷地内でのキーボックスの利用は全面禁止にすることをお勧めします。
<参考記事>
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