マンション修繕積立金の大幅増額を避けるには「管理コストの適正化」が一丁目一番地
2026/07/05

近年、建築資材や人件費の上昇による工事費の高騰が深刻化しています。
そのため、今後は大規模修繕工事の実施を延期せざるを得ないと判断する
管理組合も増加する可能性があります。
そのような状況の中、東京都は今年度も、
「マンション改良工事助成制度」を継続することを発表しました。
今回は、この制度の概要とメリットについて解説します。
本制度は、都内のマンション管理組合が、
住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」
を利用して修繕・改修工事を行う場合に、金利負担を補助する制度 ※です。
<※ 資格要件等の詳細は、パンフレットを参照のうえ確認してください。>
最大の特徴は、
最大1%相当の利子補給を行うという点です。
しかも、
利子補給期間は最長20年間のため、
金利上昇リスクが高まる中で、大きなメリットがあります。
都のパンフレットでは、
5,000万円を年1.5%・20年返済で借りたケース
が紹介されています。
このケースでは、
総利子負担額(約388万円)のうち、利子補給額(約260万円)を差し引くと
実質的な負担は約127万円程度まで圧縮される計算です。
住宅金融支援機構の融資を受ける際に見逃せないのが、
「すまい・る債」を保有している場合の金利優遇です。
現在、支援機構のリフォーム融資の金利は概ね年1.5%程度ですが、
(管理計画制度の認定があれば、追加でさらに0.2%の優遇が受けられます)
つまり、 管理組合の実質の負担金利は0.3%程度まで低下し、
1千万円の融資を受けても年間3万円の負担で済む計算になります。
マンション管理組合では、
いまだに借入れは「悪」という考え方が根強くあります。
しかし本来必要な修繕を先送りする方が、はるかに深刻なリスクを負うことになります。
例えば、
などが発生すれば、マンションの資産価値そのものが大きく毀損しかねません。
また、インフレの勢いは当分の間は続くものと予想され、
「資金不足につき工事は一旦延期」という判断が、
結果的にさらに高いコスト負担を強いられる可能性も考えられます。
ちなみに、私の顧問先では、4件の管理組合が支援機構の融資を利用していますが、
うち2件はこの助成金制度を活用しているため、実質的に金利を負担していません。
5.「世代間の負担の公平性」というメリット
大規模修繕を含めて必要な修繕工事の実施は、
将来の区分所有者にとっても恩恵が受けられるものです。
にもかかわらず、
現在の区分所有者だけが一時金等で全額負担するのは、
必ずしも公平とは言えないでしょう。
その点、
長期返済型の融資を活用すれば、
将来の受益者にも一定の負担を分散できるというメリットがあります。
支援機構の融資承認通知が発行後から、
リフォーム融資の金銭消費貸借契約の締結までの間に、
本制度の助成を申込み、交付の決定を受ける必要があります
つまり、支援機構の融資が実行された後では間に合わないません。
また、都の予算から、当然募集戸数にも上限があります。
すでに検討中の管理組合は、早めの準備と手続きを取ることが大切です。
資金が足りない場合に
「修繕積立金を値上げする」だけではおのずと限界があります。
特に、区分所有者の高齢化がさらに進む中では、
一時金徴収や急激な値上げが難しくなるマンションが増えるのは間違いありません。
そのため、管理組合にとって重要なのは、
1年あたりのライフサイクルコストをいかに低減するかです。
そのためには、以下のような観点から
管理組合が主体性を持って業務のプロセスを見直していく必要があります。
マンション管理見直し本舗では、
などを行っています。
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