各社一斉増額改定の後なのに、中途更改でマンション保険料が2割以上下がったワケ

今年最初のコンサルティング契約の受注先は、名古屋市のマンションでした。

 

昨年、当社の「管理コスト適正化診断プログラム」をお申し込みいただいており、査定した結果、管理委託費に削減余地があることを検証できたため、当社とのコンサルティング契約締結について臨時総会に議案が上程され、無事承認されました。

 

yonaoshi-honpo.co.jp

さて、この総会では、マンション保険の「中途更改」についても承認されました。

 

中途更改とは、

現行の契約を中途で解約し、別の保険会社と新たに契約したということです。

 

ただ、この管理組合では昨年7月に保険契約(5年)を更改したばかりでした。

 

本ブログでも取り上げましたが、

実は昨年10月に保険各社が保険料をほぼ一斉に増額改定しています。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

つまり、保険料の増額時期に先んじて新たな契約に更改していたわけですから、今の時点で別の契約に変更するのはナンセンスと考えるのが普通でしょう。

 

ところが、当社が管理コスト適正化診断の一環で検証したところ、保険料は上がるどころか逆に下がることがわかったのです。

 

<従前の保険契約(A社)>

保険料総額(5年分一括払い): 1,895,740円

 

<新たな保険契約(N社)>

保険料総額(5年分一括払い): 1,405,100円

 

従前の保険料の差額は約49万円!

なんと従前に比べて26%も保険料が下がったのです

 

しかも、前払いした未経過分の保険料も「解約返戻金」として回収できるので、ペナルティはありません。

 

当然の話ですが、

前提となる補償条件を変えたわけではありません。

 

保険金額はもちろんのこと、施設賠償責任、個人賠償責任といった主要な補償を含めて従前の契約とまったく同じ条件です。

 

ならば、どうしてでしょうか?

保険料が下がった理由は大きく2つあります。

 

第1の理由は、

マンション保険契約の更新に際した手続きの方法にあります。

 

管理組合が付保するマンション保険の「代理店」は、管理会社が兼ねているケースがほとんどです。

 

中堅以上の管理会社は大手損保各社の代理店を兼ねていますが、それぞれの保険代理店としての成績をバランスよく得るために、相見積もりを取らないことがよくあります。

 

たとえば、あるマンションの新築当初にA社と契約を締結した場合、管理会社はその先もずっとA社との契約継続を前提として更新の条件を提案しています。

 

もし他の保険会社の方が管理組合にとって有利だからといって変更すると、従前の保険会社の代理店としての成績が下がるからです。

 

2つ目の理由は、

マンション管理適正化診断サービスの実施による効果です。

 

本ブログでも繰り返し紹介している通り、本サービスを申し込むと、管理組合の運営状況や日常の設備点検や大規模修繕の実施状況等をマンション管理士が診断し、その評価結果に応じて保険料の値引きが受けられます

 

つまり、本記事のマンションは管理状況が良好であったことから、保険料の割引の恩恵があったというわけです。

 

当社の「管理コスト適正化診断プログラム」は「有償」ですが、この保険の見直し効果でただちに「元が取れたうえにお釣りがくる」ことになりました。

 

言い換えれば、

管理組合の「無関心」や「管理会社丸投げ体質」が、いかに機会損失を招きやすいかがよく分かる好例だと思います。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

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村上 智史

村上 智史

株式会社マンション管理見直し本舗代表取締役・All About マンション管理士ガイド。早稲田大学卒業後、三井不動産に入社。土地オーナーとの共同事業、ビル賃貸事業、Jリート(不動産投資信託)の立ち上げに従事した後2013年3月退職。2013年5月 『あなたの資産を守る!マンション管理見直しの極意』(自由国民社刊)を上梓。無関心な住人の多いマンション管理組合が潜在的に抱えるリスクを解消し、長期にわたって資産価値を維持できるソリューションを提供することで、「豊かなマンションライフ」の実現を目指しています。

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