マンション管理費の長期滞納問題、知っておくべき解決方法と事前の対策
2024/07/05
マンションの共用部に必ず設置されている防犯カメラですが、管理組合に対して提案されるプランは最近なぜか「レンタル」が多いのが実情です。
防犯カメラを設置する場合には「買取り」や「リース」もありますが、某大手管理会社ではカメラ業者とタイアップして「レンタル」契約一本で強く勧めてきます。
しかし、一般的によく見られるのは「リース」契約です。
「レンタル」と「リース」の相違点、皆さんはお分かりですか?
実際の提案書によると、
「レンタル」のセールスポイントは次のように記載されています。
■ 契約期間内で機器に故障・不具合などが発生した場合でも追加費用は不要。
(フルメンテナンス)
■ 管理センターにて機器の異常がないかを遠隔監視。
■ 24時間コールセンターにて受付対応。
一見「至れり尽くせり」のように感じますが、そもそも機器の所有権は管理組合ではなくカメラ業者にあるのだから、メンテナンス等を業者負担で行うのは当然です。
ただ、レンタルの場合、最も注意すべきはその料金体系にあります。
通常は、5〜6年の契約期間で提案がなされますが、期間満了後も当初のレンタル料金のまま更新されます。(逆に中途解約した場合には「違約金」として残期間分のレンタル料を請求されます。)
これは「リース」と比較して明らかに違う点です。
「リース」の本質は、
「ローンでカメラを購入するプラン」と考えるとよいでしょう。
そのため、毎月のリース料には以下の費用が含まれています。
■ カメラ、ハードディスク等の機器代金
■ 上記機器代金の利息分
■ 動産保険料
したがって、6年間のリース契約の場合、6年後の期間満了時には機器代金を支払い終えたことになります。
したがって、その後も使用を継続する場合、機器一式が無償譲渡されるか、リース料が従前の10分の1程度(償却残存分に見合った金額)に減額されます。
一方、「レンタル」の場合は、設置から6年経過して画質や録画機能が陳腐化しても、料金水準は当初と変わらず継続してしまいます。
リースとレンタルは「似て非なる」ものであることがわかるでしょう。
それでは、管理組合にとって有利な契約はどのプランでしょうか。
資金的な余裕のある管理組合なら、「買取り」をお勧めします。
なぜなら、「リース」は利息分が料金に上乗せになっているからです。
ただ「買取りの場合、メンテナンスに不安があるのでは?」というご意見もあるかもしれません。
以前は買取りの場合、売り切りのため保守サービスが付帯しないことが多かったのですが、最近はそんなことはありません。
有償の保守サービスを付帯すれば、リモート監視はもちろん、年1回の機器点検や故障時の駆けつけ対応、消耗品の無償交換などが付帯するプランも用意されています。
それでもレンタル契約の提案が多い理由は、ズバリその方が業者が儲かるから。
ちなみに、顧問先のマンションでの提案事例を紹介すると以下のようになります。
(カメラ7台:機器の性能ならびに保守サービスの内容はほぼ同等です)
しかも、上述の通り、レンタル契約の場合は期間満了後も同条件で継続してしまうため、管理会社からアナウンスがない限り、そのまま高いレンタル料を支払い続けるリスクが高いでしょう。(実際に顧問先ではそういう状況になっていました)
このように、マンション管理組合においては管理委託費や修繕工事費以外でもさまざま場面でお金を搾取されるリスクが潜んでいるのでご注意ください。
なお、弊社サイトでは、防犯カメラや集合インターホンなどの適正価格を概算で確認することができます。よろしければ一度お試しください。
<参考記事>
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