管理委託費は「価格」だけでなく「仕様」も見直すべし!

多くのマンション管理組合に携わっていると、管理委託契約の仕様も実にさまざまです。

しかし、管理組合にしてみると、よそ様のマンションがどんな管理をしているかを知る機会はありません。

そのため、新築時に設定された管理仕様がたぶん標準的レベルなのだろうと考え、その後見直されずに終わってしまうことがほとんどではないかと思われます。

いま、どちらも間もなく築20年を迎えようとする2棟のマンションのコンサルティングをしています。

1棟は、ファミリータイプ30戸の小規模な物件。もう1棟はファミリータイプ90戸のやや大きめなマンションです。

前者を「物件A」、後者を「物件B」と呼ぶことにします。

30戸の物件Aは、管理人が週5日(月〜金)の7時間勤務に加えて隔週の土曜日が4時間勤務となっています。

他の事例から見ても、管理人の勤務時間が多いと言わざるを得ません。

しかも、管理人の業務費が管理委託費全体の50%を超えています

共用部に特別な施設もなく、日常清掃に少々の事務が加わる程度で、なぜそこまでの勤務時間が必要なのか理解に苦しみます。

また、管理会社にその理由を尋ねても、明確な回答は返ってきません。

現場の管理人にも実態をヒヤリングして、適正な仕様を検討したいと思っています。

 

次に、90戸の物件B。

こちらも管理人業務を見直しています。

週5日・8時間勤務に加えて、週2日・6時間勤務があり、毎日の出勤です。

ただ、常清掃は業務内容に含まれていません

清掃スタッフが1名来て、週5日4時間の作業を行っています。

一方、このマンションでは管理人が業務報告書をワープロで作成し、理事会にも陪席しています。

しかも、管理委託契約の業務仕様を見る限り、執務時間内で以下の業務を行うとしか記載されていません。

(1) 受付業務(居住者、来客、外部業者対応)

(2) 点検業務(外観目視、照明、無断駐車、諸設備不具合の有無など)

(3) 立会い業務(外注業者、ゴミの分別・搬出)

(4) 報告連絡(組合発信文書の掲示・配布、事故・災害等の際の報告)

コンサルティングする立場としては、

・理事会に陪席して報告するなどの業務は、フロント担当者に集約すべきではないか?

・集約化した場合は勤務時間を短縮するか、維持するなら日常清掃を兼務できないか?

といった観点で業務の合理化を検討すべきではないかと考えています。


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村上 智史

村上 智史

株式会社マンション管理見直し本舗代表取締役・All About マンション管理士ガイド。早稲田大学卒業後、三井不動産に入社。土地オーナーとの共同事業、ビル賃貸事業、Jリート(不動産投資信託)の立ち上げに従事した後2013年3月退職。2013年5月 『あなたの資産を守る!マンション管理見直しの極意』(自由国民社刊)を上梓。無関心な住人の多いマンション管理組合が潜在的に抱えるリスクを解消し、長期にわたって資産価値を維持できるソリューションを提供することで、「豊かなマンションライフ」の実現を目指しています。

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