マンションの屋上防水改修工事に「25年」の長期保証が付帯する理由
2024/12/06
先日、都内の顧問先マンション(28戸)では、理事さんからのリクエストを受けて直近1年間の理事会運営の状況について当社が講評をさせてもらいました。
その一部をご紹介しましょう。
管理委託費(従前4百万円/年)、電気料金(従前4百万円/年)、マンション保険(従前230万円/年)の主要3費目について当社が見直しを行い、契約変更までをサポートした結果、以下のような成果を実現することができました。
(1)管理委託費
全体の削減成果の8割を占める管理委託費については、これまで管理組合自身が管理会社に減額を要請しても、なかなか応じてもらえなかったものの、当社がコンサルティングに着手したことで対応が一変し、従前とほぼ同じ仕様を維持しながら3割近い減額に応じてもらうことができました。
(2)マンション保険
マンション保険については、従前の保険契約では保険金額が建物評価額と同額で設定されていました。
ただ、鉄筋コンクリート造のマンションの場合には全焼・全損のリスクが小さいため、建物評価額の6割相当に保険金額を調整するとともに、「マンション管理適正化診断サービス」での好評価を反映させた結果、従前の保険料に対して半額以上削減することができたのです。
<参考記事>
(3)電気料金
電気料金については、このマンションでは電子ブレーカーや蓄熱式暖房機をすでに導入しており、コスト削減ができていました。
しかしながら、これら機器を削減業者が実質的にリース方式で提供しているため、長期にわたって料金削減額の4割相当をシステム利用料として支払う契約になっていました。
そのため、削減業者との契約を中途解約のうえ、これらの機器を管理組合が購入するプランを改善案として提案しました。
その後、削減業者の思わぬ抵抗に遭いましたが、新電力への切り替えも併せて実施することで、長期にわたってより多くの削減メリットを享受できるようになりました。
<参考記事>
これら主要3費目のコスト適正化の実現によって、年間150万円の経済効果が生まれました。(戸あたり平均で年間5万円超)
このマンションでは、機械式駐車場の稼働が9台中2台にとどまっています。
また築20年目を迎え、経年劣化に伴う設備の修繕・更新の必要性が高まっています。
そのため、このまま修繕・更新を進めるのか、思い切って事実上遊休化している設備を撤去して平面化するかを現在鋭意検討中です。
撤去・平面化を実施する場合、当該工事費の負担(3〜4百万円)が必要となりますが、それ以降の定期保守点検費(年間10万円)ならびに長期修繕計画で計上されている修繕・更新費用(15百万円程度)が逆に不要となるため、経済的なメリットは十分あると考えます。
今年度は、この駐車場設備の見直しが大きなテーマとなりますが、引き続き当社が理事会の運営をサポートしていきます。
なお、10月19日(土)の当社セミナーでは、「駐車場上の空き区画対策」をテーマに開催する予定です。
ご関心のある管理組合の皆様のご参加をお待ちしております!
<参考記事>
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