マンション管理会社によって諸経費の負担区分が異なるのをご存知ですか?

現在、千葉県の顧問先マンション(51戸)では、大手管理会社のフロント担当者の対応が非常に悪く、理事会の運営が滞ってしまうことがしばしばありました。

 

そこで、その担当者の交代を管理会社に書面で要請したところ、上席者をサポートに付けることを理由にこれに応じませんでした。

 

そのため、理事会と協議して、他社にリプレイス(変更)する方針を固め、複数の管理会社から見積もりを取得しました。

 

 

ただ、この管理組合では以前にもリプレイスを検討した際、管理委託費の減額がなされたため保留となった経緯がありました。

 

また、昨今の労務費の上昇に伴い管理員の時間単価が値上がりしたたため、現状に比べて委託費が若干増えてしまうことがわかりました。

 

一般組合員の中には、今の大手管理会社のブランドを気に入っている人も少なからずいるため、コストアップになると総会で反対に回る人が出るのではないかと懸念する声が理事会で挙がりました。

 

そこで、候補先の管理会社に確認したところ、管理委託費以外の項目で現状からコストダウンになる項目があることが分かったのです。(下表参照)

 

候補先のB社の場合、管理委託費だけの比較では、現状より年間9万円高くなる状況でした。

 

しかしながら、上の表のとおり、その他の諸経費についてはほぼ管理組合の負担がないため、実質的には組合の会計収支を悪化させずにリプレイスできる見通しとなりました。

 

さらに、現在全戸一括で加入している居住者向けの駆け付けサービス(年間12万円)も、B社の場合、住戸ごとの希望に応じて加入するかどうか判断してもらうシステムのため、組合経費から除外されることがわかりました。

 

そのため、リプレイスによって組合の会計収支はむしろ改善する見通しとなったのです。

 

管理会社のリプレイス検討に際しては、その他諸経費の負担区分にも留意してください。

 

【参考記事】

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

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村上 智史

村上 智史

株式会社マンション管理見直し本舗代表取締役・All About マンション管理士ガイド。早稲田大学卒業後、三井不動産に入社。土地オーナーとの共同事業、ビル賃貸事業、Jリート(不動産投資信託)の立ち上げに従事した後2013年3月退職。2013年5月 『あなたの資産を守る!マンション管理見直しの極意』(自由国民社刊)を上梓。無関心な住人の多いマンション管理組合が潜在的に抱えるリスクを解消し、長期にわたって資産価値を維持できるソリューションを提供することで、「豊かなマンションライフ」の実現を目指しています。

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