マンション管理費の長期滞納問題、知っておくべき解決方法と事前の対策
2024/07/05
2024年秋までに損保各社が火災保険の料率を改定する予定です。
大手損保の一部発表によると、今年の10月1日以降の新規契約から対象になるようです。
今回の改定は、過去最高の全国平均で13%の引き上げと発表されています。
(下記参照)
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・耐火構造(鉄筋コンクリート造等)の共同住宅
・保険金額:建物 2,000 万円 家財 1,000 万円、築 10 年以上 の例
<出典:2023年6月損害保険料算出機構「火災保険参考純率 改定のご案内」>
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この背景には、昨今の相次ぐ自然災害の発生に伴って保険金の支払いが急増していること、ならびに資材価格や人件費の上昇による修繕コストの高騰などの影響があります。
同一のマンションを定点観測で見た場合、築年数の増加に伴う保険料率の上昇による影響もあるため、次回の契約更改の際には二重の影響を受けて保険料が大幅に増加することが予想されます。
少しでも保険料の上昇を抑えるにはどのように対策をすればよいのか?
保険契約の見直し方について以下ご案内します。
1)料率改定前の契約更改を検討する
現在の契約の満期が来年以降の予定でも、値上げ前にこれを中途解約して早めに契約を更改する方が、トータルで支払う保険料を抑えられる場合があります。
2)相見積もりを取得する
マンション管理組合の場合、管理会社が保険代理店として契約手続きの媒介をしているケースが圧倒的に多いのが実情です。
ただ、管理会社に任せていると、相見積もりを取らずに現在と同じ保険会社一択で更改条件を提示するだけというケースも少なくありません。
大手損保間でも各社の保険料や補償条件の設定内容は異なるので、必ず相見積もりを取得するようにすべきです。
3)「マンション管理適正化診断サービス」を受診する
「日新火災海上保険」が、マンションの運営管理や修繕の状況が良好と診断した場合には保険料の値引きを受けられる商品(マンションドクター火災保険)を販売しています。
診断結果が良好な場合には基本保険料から割引きを受けられるため、下記の成約事例のとおり同業他社に比べると廉価な保険料で契約更改できることが少なくありません。
ただし、保険料の見積もりを取るには、日本マンション管理士連合会による「マンション管理適正化診断サービス」(無料)を受けることが必要です。
4)現在の補償条件・付保内容を見直す
地域ハザードマップをもとに、地盤の揺れやすさ、津波・洪水、土砂災害などのリスクを確認のうえ、必要な補償が担保されているかを確認してください。
たとえば「高台に立地しているのに、水災補償が付いている」といった事例も散見されます。
5)保険会社の免責金額を調整する
免責金額とは、事故発生時の「管理組合の負担額」を指します。
これを引き上げることによって、保険料を引き下げることが可能です。
マンション保険の見直し方についてもっと詳細を知りたい方は、
下記の執筆記事をご参照ください。
<参考記事>
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