高齢になっても安心して住めるリフォームプラン

ほとんど段差のない玄関の例。

ほとんど段差のない玄関の例。座って靴を履けるベンチもある。

ライフスタイルと間取りが合わずにリフォーム

マンションリフォームのきっかけは?でお伝えしたように、リフォームのきっかけの上位3つは「住宅や設備の老朽化」が原因のものでした。そして4位に「間取りに対する不満」がランクインしています。

この間取りへの不満とは、入居した当初は問題なかったけれど、長い間暮らしている中で生活スタイルや家族構成に変化が起こり、その変化に間取りが合わなくなってしまった、という状況もあると思います。

一人になってリフォームを決意

私が以前関わったマンションリフォームの例ですが、ご依頼人は長年連れ添ったご主人が亡くなって一人暮らしになった高齢の奥様で、「一人で生活しやすい間取りにリフォームしたい」「室内の段差をなくしたい」というご希望をお持ちでした。

それまでは、南向きバルコニーに面したリビングに隣接する広さ8畳ほどの和室にベッドを入れ、そこでご主人の介護をされていました。

ご主人が亡くなられ、日当たりも眺めも良いその和室を洋室にリフォームし、ご自身のベッドと造り付けの机を入れて、そこを奥様の寝室兼趣味の部屋とすることになりました。

そのさい、リビングの床のフローリングも新しく張り替えることにして、和室との間にあった数センチの床段差を解消しました。また床下に遮音シートを敷いて下階への音の配慮も行いました。壁と天井の仕上げは最近人気のある珪藻土(けいそうど)塗りとしました。

珪藻土塗りとは珪藻(ケイソウ)の殻の化石を主材料とした塗り壁のこと。自然素材で調湿作用があること、左官仕上げで表情に味わいが出ることから室内の壁や天井仕上げとして採用する人が増えています。珪藻土塗りとは珪藻(ケイソウ)の殻の化石を主材料とした塗り壁のこと。自然素材で調湿作用があること、左官仕上げで表情に味わいが出ることから室内の壁や天井仕上げとして採用する人が増えています。

珪藻土塗りとは珪藻(ケイソウ)の殻の化石を主材料とした塗り壁のこと。自然素材で調湿作用があること、左官仕上げで表情に味わいが出ることから室内の壁や天井仕上げとして採用する人が増えています。

老後を安心して快適に過ごせるように

リフォーム後にそのお部屋は奥様が一日の大半を過ごす生活の中心の場となるわけですが、生活動線が集約されて暮らしやすくなり、床に段差がなくなったので転ぶ心配もなくなり、珪藻土塗りにしたため室内の空気がとても気持ちよく、快適に過ごしていらっしゃるとのことです。

「これならここで一人で暮らしていける気持ちになった」とおっしゃっていました。

当初は自分自身のために費用をかけてリフォームすることにちゅうちょする気持ちがあったようですが、リフォーム後はきっぱりと「リフォームして良かった」とおっしゃっていただき、私も本当に良かったと思いました。

高齢になって行うリフォームは、けして「もったいない」ということはありません。年を重ねると室内で過ごす時間が増えることもあり、より快適にそして安全に過ごせるようなリフォームはお勧めです。

何よりリフォームすることで、気持ちも新たに、前向きに暮らしていけるようになれば、とても意味のあるリフォームになるのではないでしょうか。


井上恵子

井上恵子住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所主宰

投稿者プロフィール

一級建築士・インテリアプランナー。大手建設会社の設計部に約15年間勤務し、主にマンションの設計・工事監理を担当。独立後はマンションの性能や品質、間取り、子育てマンションなどを中心に多数の記事をWeb、新聞などに執筆。情報総合サイトAll About公式ガイド。マンション購入セミナーの講師なども行う。女性目線を大切に、みなさんの安心・安全な住まい選びのお手伝いをサポートしていきたいと考えています。著書に「住宅リフォーム計画」(共著、学芸出版社)「大震災・大災害に強い家づくり、家選び」(朝日新聞出版社)など。

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